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トイレの仕組みを解説

一日にトイレを使用する回数は、大人の場合排尿で5回、排便で1回と言われています。水分を大量に摂取した時や、おなかの調子が悪いときはもっと多くなりますね。また、小さなお子さんは膀胱も大人に比べて小さいですから、もっと多く使用することになります。大人も子供も毎日、何回もお世話になっている場所ではありますが、その仕組みについては意外に知られていないのではないでしょうか。こちらでは、トイレの仕組みについて見ていくことにしましょう。

タンクの仕組み

まず、タンクの仕組みについて見ていきましょう。タンクの役割は、簡単に言えば手を洗ったり、排泄物やトイレットペーパーを流すための水を貯蔵しておいたりすることにあります。タンクの蓋を開けて中を見てみたことがある方はお分かりだと思いますが、タンクの内部にはいろいろな部品があります。レバーを引くことによって給水管に流れた水は、ボールタップあるいはボールバルブと呼ばれる部分に移動します。

ボールタップはフロートと呼ばれる浮き玉とつながっていて、水位を調整する弁の役割を担っています。レバーを引いて水を流すとタンク内の水位が下がり、それにつれて浮き玉も下がります。するとボールタップが開いて自動的に給水する仕組みになっているのです。そして、給水された水はタンクの上の手洗い部分と便器に排出されます。この水によって手を洗ったり、排泄物やペーパーを流したりすることが可能になります。

手を洗った水は再びタンク内に戻り、排泄物を流すために使われるようになっています。うまく出来ていますよね。ちなみに、手洗いをトイレタンクの水だけでするのが嫌だという理由から、液体せっけんを使われる方も多いようですが、タンク内が汚れやすくなるので、あまりお勧め出来ません。

また、タンクの内部にはオーバーフロー管と呼ばれる管が通っていますが、こちらはタンクの外に水が溢れ出ないようにする役目を担っています。ちなみにレバーがついていない、スイッチ式の物やセンサー式のものでもタンク内の仕組みは同じです。タンク内の様々な部品が連動して水の流れを調節したり、スムーズに水を流したりしていることがお分かりいただけましたでしょうか。

便器の仕組み

では、便器はどのような仕組みになっているのでしょうか。便器は、水が溜まっている水たまりという部分と、排水口、せきに分けられます。水たまりは、常に水を溜めておくことで排水路からの悪臭を防ぐ大切な役割をしています。水洗トイレが普及した最初のころは、この水たまりの部分が小さくて、ニオイがしたり汚れが付着しやすかったりしたようですが、現在はスペースも広くなり、ニオイや汚れが気にならない構造に改善されています。

排泄物やペーパーは水たまりに落ち、その後せきとよばれる高さのある傾斜のある壁を乗り越えて、その先に流れていく仕組みになっています。せきがあることで一定量の水を水たまりに溜めておくことが可能になっているのです。水たまりの水位は、このせきの高さによって決まってきますので、自分で調節することは出来ません。そして、水洗トイレの進化とともに洗浄方法も進化してきました。

初期は、水の勢いだけで排泄物を流す「洗い落とし式」でしたが、水がはねやすかったり、大きな水流音がしたり、汚れが付きやすいことがデメリットでした。その後、セミサイホン式、サイホン式、サイホンゼット式、サイホンボルテックス式、エアドライブ式、パワードライブ式など、さまざまな改良品が登場しています。また、トルネード洗浄と言って、水流を渦巻き状にして、より少ない水で流れやすくしたものも人気があります。

通常の便器はふちに開いたたくさんの穴から水を吐水しますが、こちらは、吐水口が便器の奥にあり、ふちがなくても水を流せる構造になっているため、お掃除がしやすいのもメリットの一つです。便器の仕組みはどれも同じですが、洗浄方法はかなり違いがあるとお考えいただいてよいでしょう。

排水などその他の仕組み

トイレには止水栓があります。止水栓の位置は壁やトイレの裏側です。止水栓というのは、水道管から給水管へ水が流す役目を担っています。止水栓とは蛇口と同じ構造で、開けば水が流れますし、閉じれば水を止めることが出来ます。節水のために止水栓をきつめに締めているお宅もあるかと思いますが、あまりきつく締めすぎると水が全く流れなくなってしまうので、ご注意ください。

そして、つまりなどが起こった場合は、修理の前に止水栓を必ず締めておくようにしてください。これをやらないと、修理中に水があふれてしまう恐れがあります。また、トイレには、排水トラップというものもあります。トラップとは、「罠」という意味の英語ですが、排水トラップは悪臭や害虫などが排水管を通って侵入するのを防ぐ役割を担っています。

よく、洗面台の下の扉を開けるとS字型やU字型のパイプが目につきますが、あれが排水トラップです。わざと曲がった形にして、その部分に水をためておき、ニオイや害虫を防いでいるのです。トイレの場合は、床についていることが多く、お椀のような形をしている「ワン」と呼ばれるふたがついているため「ワントラップ」とも呼ばれています。

こちらも洗面台と同じように、水を溜めてニオイや害虫を防いでいます。水が溜まっていなかったり、ワンが外れたり破損していたりするとニオイがひどかったり、害虫が侵入してくる可能性がありますので、排水トラップをお掃除のついでに、時々点検すると良いでしょう。

そして、最後にご紹介するのは、排水路です。こちらは便器から流れてきた排泄物やトイレットペーパーを、下水管に流すための通路です。また、排水路は口径が大きければ大きいほど流れやすいと思いがちですが、水量や水圧は一定ですから、大きすぎると逆に水流が弱まって流れにくくなってしまいます。

まとめ

トイレの仕組みは意外に複雑で精密だということがお分かりいただけましたか?部品はそれぞれ重要な役目を持っているため、どれか一つが故障してもトラブルが起こりやすくなります。部品の交換は意外に簡単に出来るものも多いですから、水の流れが悪い、または水が止まらないなどのトラブルが起こる前に定期的にタンク内や便器、排水トラップなどをチェックしておかれることをお勧めします。

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